ずっと一人で弾いてきたピアノを、今、誰かと「音楽」にしていく作業は
私にとって、とても大きなことで。
孤独のなかにいた時、闇にのみこまれそうな時、
どうにかなりそうな心のうちをさらけ出すように、無我夢中でピアノを弾いた。
踊りもそうだ。
幾度となく、真っ暗闇の海の中
どこへ向かったらいいのか、
私は何のために生きているのか
何度もがぶりと水を飲み込んで
溺れそうな時
いつだって引き上げてくれたのは
この指の先からこぼれる一音一音
両手を天高く広げて、空に届きそうなくらい、つま先立ちして
深夜、涙を流しながら、めいっぱい踊ったあの夜
いつだって、そうだった。
私にとって、ピアノも、踊ることも
この優しくはない世界で生きていくために
闘うための唯一の方法だった。
誰に見せることもなく、
それでも、どこかへ届いてほしくて
ずっと続けてきたこと。
それが、今
友人の力を借りて
ひとつの音楽になって
その音たちにのって
こうやって踊れること
これは、私の中では奇跡なんだ。
まるで、ちいさな芽が、少しずつ、少しずつ開いていくように
小さくても、これは、私の、
この闘ってきたいくつもの日々のなか、咲いた
ひとつの花の奇跡。
だから、
小さくてもいい
拙くてもいい
今、私のできることを
届けたいことを
めいっぱい
心を震わして
唄にのせて
大切な人たちに、届けたい
ただ、
ありがとう
そう言いたいだけなんだ。
そのために
今は
焦らず、諦めず、自分のペースで一歩ずつ。
Thanks for the beautiful photos.
Photo by Ben Matsunaga
Photo by Hideki Kurita
友人たちに支えられ、
家族に支えられ
名前も知らない、たくさんの人に支えられ
今日も、生きている。
それぞれの人が、皆
それぞれの場所で
闘い、泣き、笑い
生きていることを
一緒に生きていることを
私は忘れたくない。
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